ノンバーバルコミュニケーションがたより

 
 
「ここは海外?」
新宿御苑の近くのアルバイト先のカフェにいると時々思う。
忙しくなってくると、半分近くのお客様が海外の方だ。
 
 
 
座っているお客様も並んでいるお客様も、どこを見ても彫が深いお顔が見えます。
私はその時、「これがインバウンドなのか」と思いました。
 
 
そのお店の半分の利益が、海外のお客様によるものなのに少し驚きました。
同時に、これは経済の繁栄にどう活かすのだろうかと疑問を持ちました。
 
 
そもそもインバウンドとは、「外から内に入ってくる」という意味の言葉です。海外の方が、日本へ旅行やビジネスなどに来るのを指します。
逆に、アウトバウンドとは、「内から外に行く」のを指します。日本人が海外旅行に行くのは、「アウトバウンド旅行」とも言います。
 
 
そして、インバウンドの際に生じる需要と供給のことを、「インバウンド需要」、「インバウンド消費」と言います。
どちらも同じ意味で、説明文では「インバウンド需要(消費)」と1つにくくられることもあります。
わかりやすくここでは、「インバウンド需要(消費)」のことを「インバウンド需要」と記します。
 
 
また、インバウンド需要はモノ・コトの2つのカテゴリにわけられます。
モノはインバウンド需要を具体と抽象で言うと、具体に分類したものです。例えば、中国人観光客のドラックストアでの品物の大量購入です。このような日本で売っている商品やサービスを所有することを言います。
コトはインバウンド需要を抽象に分類したものです。例えば、明治神宮に行って、日本の神社を観光するなどもそうでしょう。これは、日本にある商品やサービスを体験するのに重きを置きます。
 
 
それでは、インバウンド需要とはどのようなものなのでしょうか。経済の繁栄を促すインバウンド需要を具体的に3つのポイントから見ていきます。3つのポイントは以下の通りです。
 
 

  • 日本独自の文化のめずらしさ
  • 体験型観光コンテンツの高まり
  • 日本の不動産投資の増加

 
 

日本独自の文化のめずらしさ

 
 
最初に、日本独自の文化のめずらしさです。日本には独自の四季があり、風習があったり、能や歌舞伎という伝統芸能などがあります。例えば、新宿御苑で日本の自然を体感することなどが当てはまります。日本には他の国にはない独自の文化があり、それを経験することで、その人の内側が何かを感じとることもあります。そのような文化に触れることによりインスピレーションを得ることが、日本へ来る1つの需要でもあるでしょう。
 
私のアルバイト先に来る海外のお客様も、午前中だけで2~3組の方が日本的な柄のぬいぐるみや、タンブラーをお買い求めになります。
 
これは、インバウンド需要の種類、コトに当てはまります。
 

体験型観光コンテンツの高まり

 
 
次に体験型観光コンテンツの高まりです。先にも述べた通り、日本独自の文化の中で、観光の分野が今、外国人から人気です。例えば、北海道に行き、独自の民族の文化を体験したり、海の幸を堪能するなどです。新宿御苑に行くだけで、これだけ人が集まるのですから、日本の風習が体験できる地域の旅行はひとしおでしょう。

 
こちらも、インバウンド需要のコトです。
 
 

日本の不動産投資の増加

 
 
最後に、日本の不動産投資の増加です。ある高層タワーマンションのすぐ下のスーパーマーケットに一時期勤務していた時、中国人のインバウンドのお客様がたくさんいらっしゃいました。他の従業員の方に聞くと、その高層タワマンに住まわれているお客様だと言います。
 

4/8の日本経済新聞の一面の記事に、「日本の不動産は海外に比べ割安との見方がある。「1000億円の不動産ファンド 三菱UFJ「割安」日本に投資」より」とあります。日本の不動産は海外に比べ割安であり、なおかつこれから土地の価値が高騰する可能性があるので投資する価値があるのです。だから、海外の方は、不動産投資をするのでしょう。
 

そしてこれは、インバウンド需要の種類のモノに当てはまるでしょう。

 
 
このように、日本には様々なインバウンド需要があるのです。
 
 
では、いちカフェスタッフとしてどのようにインバウンドのお客様に対応していけばいいのでしょうか。それは言語の壁を少しでも低くすることです。接客をしていても、日本語が喋れない海外のお客様がほとんどです。明るさと、片言の英語と、ボディランゲージで会話をしていますが、英語がすらすらと喋れたらどんなにスムーズに取りまとめができるだろうと思います。
 
 
「令和5年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果」によると、困ったとの回答した中で、特に多かった項目は「ごみ箱の少なさ」(30.1%)「施設等のスタッフとのコミュニケーション(英語が通じない等)」(22.5%)でした。海外の方が、困ったこと2番目に、やはり言語の壁がでてくるのです。
 
 
昔から、英語を学校で勉強した方が良いよと言われていましたが、このように社会人になってから実感するとは、恥ずかしながら思いませんでした。
なにより明るくパワフルな外国人と話せたら楽しいだろうなと思い、英語を独学でも勉強したいなと思いました。

 
 
 
 

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